4人目R3

//翌日 ピピピピピピ……。 //アラーム音 「……ぁー」 無機質な電子音とともに迎える、いつも通りの気だるい朝。 日は登り始めたばかりで、窓の外の住宅街の奥から様子を見るように顔覗かせている。 最近寝覚めが悪いな……やはり頭痛の影響か。 ともあれ朝メシの…

4人目R2

//移動 部室 件の依頼人が部室にやってくると、当然のように頭痛がやってきた。 通り魔に襲われたときの状況を詳しく話してくれるということなので、3人に任せて給湯室に引っ込むことにした。 頭痛薬を飲んで体調がよくなってから戻ると、すでに仲良くなった…

4人目R1

//2日目 「お前らー飯だぞー」 朝食の支度を終えて声をかける。ナツは日課の早朝トレーニングに出ているし、アキは寝ずに引きこもってるだろうし、声をかければすぐに降りてくる。 //移動 フウ部屋 「フウ、朝だぞ起きろ」 問題はこいつである。 「んむーあ…

主席R3

//カット 「鏡花、ひとつアドバイスをしてやろう」 「ふえっ、は、はいっ!」 「このゲーム、やってみてどう思った」 「えっと、わ、私にはむずかしいかな、と」 「そうか、もうやめるか?」 「……いえ、もうちょっとやりたいです。これで学校の皆に認められ…

主席R2

//翌日 3日目 //部室 「お願いします!」 テーブルを挟んで鏡花が頭を下げる。 「……なるほど、依頼内容はわかった」 昨日依頼を忘れたまま帰ってしまった鏡花だが、放課後部室にやってきて真っ赤な顔で依頼内容を話し始めたのである。 「まあ生徒会役員に選…

主席R1

//主席ルート //未調整多し。通し後推敲予定 //一週間後 「ふあ……暇だな」 新作の携帯ゲーム機を揺らしながら呟いてみるが、静けさが破られることはなかった。 この学校にはグラウンドが複数あり、サッカーコートやテニスコート、専用の球場まで備わっていて…

ゲー廃 雨音R5

//別日 7日目 //ゲーセン 雨音が格ゲー島を荒らしまくっている。 ゲーセンに着いたとたん、散歩に出た犬みたいにはしゃぎ始めたものだから、手の付けようがなかった。 「へへー、やっぱあたしは最強だ!」 とりどりの格ゲーが並んだ島を端から20連勝ずつして…

ゲー廃 雨音R4

//移動 部室 「兄貴、5限なんで来なかったの?」 放課後になって、雨音が追試のために飛び出していったのと入れ違いで、フウをおぶったナツがぷんぷん怒りながらやってきた。 「雨音の追試がちょっと危険な感じでな」 「……ヘンなことしてないよね」 折れる折…

ゲー廃雨音R3

//一週間後くらい 5日目 //教室 「兄貴―ごはん行こ!」 昼休みに入るや否や、夏樹が振り向いて俺を食堂に誘う。 「もーお腹すいたよー授業ってなんでこんなに長いの」 お前は大体常に腹減ってるだろ。 いつものことなので、適当に受け流して食堂に向かう。 /…

ゲー廃雨音R2

//ドア開 //廊下→中庭 //一枚絵ワンチャン 雨音はちょうどフウが寝ていたところで膝を抱えていた。 「雨音、忘れ物だ」 声をかけてみるが、びくっと震えるだけで顔は上げない。 「……暗くなる前に帰れよ」 一言だけ置いて帰ろうとすると、ズボンの裾を引っ張…

ゲー廃雨音R1

//雨音ルート //2日目 //チャイム 「あ゛―、やっと授業終わりか。おいナツ、起きろ部室行くぞ」 「んー、んぐ、ふふ、だめだよ兄貴―へへー」 ヨダレまで出してやがる。だらしないな……。 「おいこらナツ、起きろっての」 「んが、あー兄貴おはよ、授業終わっ…

ゲー廃桐子R ED

//別日 6日目 //移動 講堂 大講堂に集まった6000人の生徒が興奮を吐き出す。 壇上には生徒会3部の役員が睨み合って三角形を描いている。 「だから、てめえらの活動! その内容の食い違いを証明してみせろっつってんだ! ここだ! オラ言ってみろ!」 議長が…

ゲー廃桐子R4

//移動 部室 「兄貴―たすけてよーテスト無理だよー」 休日明けの月曜日、年度の初めの学力テストを前に、ナツが苦しんでいた。 「あれほど勉強しろと言ったのに……」 「兄貴だってゲームばっかで勉強してないじゃん」 「俺は平均維持してるだろ」 「それがず…

ゲー廃桐子R3

//名前変更(会長) 達郎→寅泰 //移動 部室 めずらしく起きていたフウに昼休みの会話を伝えておいた。 「まだ少し情報が足りないな」 「ん。もう少し」 どうやらフウは事件の真相を掴みかけているらしい。 「じゃあ、聞き込みだな。どこに行く?」 「せいとか…

ゲー廃桐子R2

「じゃあ議長呼んでくるから、ちょっと待っててね」 応接室に通してくれた先輩はそう言って出て行った。 生徒会3部の本部室は、応接室やシャワー室なども完備された贅沢な部屋になっている。 「議長ってのはどんな人なんですか」 一流企業の社長室にあるみた…

ゲー廃桐子R1

//桐子ルート //学校 //ノック・ドア開 「邪魔するよ。 ……って何だいこれは」 桐子さんが部室に来て早々驚愕している。 「きみたち……ここは学校だぞ、こんなにゲームを持ち込んで」 昨日俺が宣言したとおり、我らが便利部の部室はゲーム機で溢れるほどの状況…

ゲー廃3

「さっきは悪かったなふたりとも」 ナツはふたりにお茶を出し、アキは早速パソコンを立ち上げ、フウはなぜか俺にへばりついて寝ている。 まあ、いつも通りだな。 お茶をひと啜りして立ち上がる。 「集まってもらって早々すまないが、俺はちょっと出てくる」 …

ゲーマーズ・ハイ2

//移動 部室 「おお、結構広いな」 「兄貴、おつかれ」 奥の部屋から出てきたナツがコーヒーを出してくれる。 どうやらキッチンまであるらしい。無駄に豪勢な部屋をもらえたようだ。 「春賀くん、おつかれ」 「お疲れ様です、桐子さん。生徒会の仕事はいいん…

ゲーマーズ・ハイ(仮)

//登場人物(暫定) //東馬 佳南 秋雨 北斗 //春賀 ハル 1番目 主人公 知識と集中力 //夏樹 ナツ 2番目 スポーツ系 繊細な作業と人脈を駆使 //秋人 アキ 3番目 引きこもり IT関連でサポート //冬花 フウ 4番目 毛虫 頭脳派 //親父 兄弟の父 3人の女性と子供を…

新世界のゼロ(1)

知らない部屋で目が覚めた。 汚れひとつない真っ白な天井を見上げながら、僕は痛む頭を押さえて身を起こす。何だここ、僕はいったい―― 周りをぐるりと見渡してみる。部屋は全面1メートル四方の真っ白なタイルで埋め尽くされていて、その中心に備えられたベ…

並行世界のミュージシャン(1)

僕の知り合いに、ろくでもないミュージシャンがいた。ミュージシャンというものはきまってろくでもないやつばかりなのだけれど、その人はとびぬけてすごい人だった。会うたびにビールで洗ってたばこの熱で乾かしたようなしわくちゃの服を着ていて、最近のバ…